平安の箱舟には二人ずつ入っていく。
- T-20.IV.6:5
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Z君とのことは、前回のあの抱擁に深く深く感謝したので、もぅ思い残すことはないかも、と思えるように。
そして、時々ふと思い出す時には、Xさんもいつかの時代に、彼のあのぬくもりを感じることができたらいいな…と願うようになりました。
そしてもちろん、彼も彼女のことを乗り越えられたら(=赦せたら)いいな、と。
…みんなの幸せを願うようになりました✧*
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ところが大学生活を謳歌中、私達の軌道は 再び重なることに。
前回の時から、更に1年数ヶ月が経過していました。
私が赦していることを前回やっと認識できたZ君は、そこから改めて気持ちの整理が必要だったり、色々思うところがあったようです。
私達が会うことで 誰かを傷つけたりするような状況でもなかったので、話し合って、誰にも邪魔されない時間を 2日間持つことに同意し合いました。
まるで、ずっと前からその日に会うことを約束していたかのように、その2日間だけ、お互い学校の授業も休講とかで行かなくても良い日で、ポッカリ空いていたのでした。
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その時間の中で、彼が「こっちに来て。」と 全身が映る鏡の前に立つように言ってきた時がありました。
私が どうかした? という素ぶりで彼を見ても、「少しこのままでいて。」と。
天井が高く、屋根?天井?の一部がガラスになってる開放的なそこは、自然光が降り注いで私達を照らし、その空間を明るい光で満たしていました。
それは とても印象的な光で、私達の素肌に反射する眩しさや 浸透する温かさを、今でもハッキリ思い出すことができるほどです。
寄り添ったりしながら、光が満ちた中で、ひとしきり鏡越しに互いの瞳の中にお互いの姿を捉えていました。
それは、長きにわたり歩んできた私達の道のり(関係性)に、ここまで辿り着いたことへの歓びを讃え合うような眼差しでした *.+゜
見つめ合う というのは、かつての私達のコミュニケーション手段でもありました。
この時私は、走馬灯のように当時のことが色々フラッシュバックしていました。
あれだけ視線を交わしてきた人と、今 ここで こうして視線を合わしている感慨深さ。
私を自分の腕の中に収めていた彼も 色々感じていたようです。
そして…
「俺、今のこの二人の景色、ずーーっと憶えていよっと。
この瞬間を絶対忘れたくねーって思った!」
—— と、嬉々として言いました。
私は、ハッとしました。
この瞬間を憶えていよう、忘れない…というのは、前回彼のハグの中で私が思ったことと同じです。
前回、私に癒しが起こって、古い感情などが完全に"成仏(浄化)"したのと同様に、今回のこの時間・この瞬間が、彼にとっての癒しの時間なのかもしれないと思ったのです。
(彼にとっての"聖なる瞬間")
「じゃあ私は、そんな風に言ってくれたこの瞬間のことをずっと憶えているね。」
私達は心の中で、この瞬間を焼き付けて、私はそれを確かに憶えていたのでした。
身体は現在の時間軸ですが、気持ちは過去にタイムスリップするような不思議な感覚…
私達の間に流れる時間は とても優しく穏やかで、当時負った(かのように思えた)無念さや心の傷を、二人で修復し合うことができた。。。と思います。
まさかこんな時間を過ごせるなんて、願っていた以上のことでした *.+゜
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コース(奇跡講座)には以下のような言葉があります。
✦ 平安の箱舟には二人ずつ入っていく。
- T-20.IV.6:5
✦ 誰も一人で天国に入ることはできない。
- W-pI.134.17:7
✦ 神聖な関係とは、この世界の生活の中にある聖なる瞬間が表現されたものである。
- T-17.V.1:1
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一緒に過ごしていた時期だけでなく、別れた後からも 多くの気づきや学びを得て、軌道を共にしてきたZ君。
再会を繰り返して こういった時間を共有する機会や必要があったのは、私自身がその時々の選択で ターニングポイントを通過できたからではないかと、今では思います。(その話は、また次回に。。)
真冬のハグ、光の中で見た二人の姿の景色、ここには書ききれない胸の内を明かした会話の数々、そして実現した誰にも邪魔されない時間 ...etc etc...
それらを通じて、過去の傷を後世に持ち越すことなく 今生でここまで癒す/改善/修復することができたのです。
当時の私達ができる最善のレベルで、コースに書かれたようなことを 私達は成し遂げることができたのではないかと思います。
過去の具体例を含めたリレーションシップの題材、次回 最終話です。
エピローグ ⑦ につづく。。。
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下記は今回登場したコースの引用文。